私共の施術概念は、東洋医学と西洋医学を相対立した両極端の医学として捉えるのではなく、両者の重複している分野を併合して、互いに相補おうとするものです。具体的には、東洋医学の経絡経穴学と西洋医学の神経学及び内臓筋肉反射学とを臓器を介してチャート化したものです。20年間で約延べ四万五千人の施術を行った結果、下記の知見が得られました。
以上の観点から、施術して大きな改善が見られた実例を下欄に示しました。
( 回答:N式総合療法責任者 鯰江 勇 )
5年前から頭を締め付けられるような痛みが二日ほど続き、後頭部やこめかみ部も痛くなります。薬を飲むと一時的に治まるのですが、数日後同じような痛みが発生し、薬が手放せない状況です。頭痛薬の副作用を考えると、薬を使わないで治したいのですが可能でしょうか。
(30代 女性)
命に関わる頭痛もありますので、まず、頭痛の種類から説明します。痛みが次第にひどくなっていく症候性頭痛には脳腫瘍、くも膜下出血、脳梗塞などの脳血管障害などの病気によって起こるものもありますので、医療機関を受診することが必要です。それに対して、脳自体には異常がない慢性頭痛があります。タイプとして片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などがありますが、あなたの場合はこの慢性頭痛の一タイプと考えられます。
少し心配なのは、5年間も薬を飲み続けていらっしゃるので、薬の副作用による頭痛を発生させている可能性があります。毎日のように頭痛がする「薬物乱用頭痛」です。なぜ長年薬を飲み続けると薬物乱用頭痛になるのかは未だ解明されていません。一時的でも、つらい痛みから開放されるような対症療法が悪いとは言えません。
頭痛薬は発痛物質がレセプターに行かないように痛みをブロックするものです。「痛みを抑える」のが主目的で、「痛みの原因をなくす」ことは考慮されていません。最終的には、頭痛そのものが起こらない心身作りが根本療法であると考えております。今まで、多くの慢性頭痛患者を施術してきましたが、症状に共通点があります。それは、頚椎、肩、背部位の筋肉の硬結で、慢性頭痛の根本原因と考えています。整体など手技療法による施術をお勧めします。
むくみに悩まされています。特に、朝起きた時と夕方がひどく、歩行も辛い状態です。ダイエットしても、摂る水分量を減らしても、むくみは取れず、途方に暮れています。
(34歳 女性)
むくみの原因は多岐にわたっています。医薬品の副作用によるものを除いても、9つぐらいの原因はあるでしょう。その中で比較的多い原因を申し上げます。
その他、どんな原因であっても利尿作用を上げることが重要です。成分としてはK、Mg、Zn、硫酸塩。食物としてはハーブ、ハト麦、きゅうり、あしたば、しそなどがあります。
自分が吐くことや他人が吐くことに対して、強迫的に恐怖を感じてしまいます。吐いてしまったことを考えると、外出か゛ままならず、外食にも行けません。TVで嘔吐シーンがあつたり、嘔吐を連想させる文面を見ても、血の気がスーッと引いて、震えだします。
(28才 女性)
まず、吐き気・嘔吐の原因となる病気がないか病院で検査してもらいます。なければ、心因性と考えられます。電車やバスに乗るなど自分の意思で止まれない乗り物に乗る場合に症状が出ることが多く、通勤・通学に大きな障害となっています。恐怖を感じるのは、自分が吐き気を感じた時、他人が吐いている現場を見た時、嘔吐物を見た時、嘔吐を想像させる事に遭遇した時、予期不安を感じた時などで、あぶら汗、動悸、めまい、震えなどを伴います。また、消化器系の衰弱、自律神経失調、三半規管の血流低下などの身体的機能低下があるときに症状は起こり易いと言われています。
原因は、二つ考えられます。
一つは、公衆の前で吐くことが怖く、人に迷惑をかけたり、自分の欠点をさらしたり、他人に嘔吐物を見せたくないという恐怖。もう一つは、幼少の頃や過去に、他人の苦しい嘔吐を見てしまった、乗り物酔いがひどかった、嘔吐した時の苦痛が激しかったなどのトラウマによる恐怖です。改善法は「パニック発作の予防」(第237号)と同じように、自律訓練法と潜在意識の浄化をお勧めします。
最近の体温は35度台で、体調不良の時は34度台のこともあります。めまい、むくみ、不眠の症状がありますが、がんになり易いと聞くと心配です。改善法はありますか。
(54才 主婦)
女性の大敵、便秘、肩こり、生理痛、肥満、肌荒れ、腰痛などは冷えが原因と言われていますが、冷えが慢性化すると低体温体質になります。
貴方は最近体温を測りましたか
低体温により、血行が悪化し、全ての細胞の機能が低下します。35.5度前後の体温が続くと自律神経失調症が発症し、代謝機能の低下や排泄機能の低下が生じるとされています。具体的には、体調不良、不眠、集中力低下、体温調整不可、目まい、むくみ、肥満、老化の進展などの自覚症状が出てきます。35度以下になると免疫力の低下が目立ってきます。腸内の悪玉菌が活発になっていろいろな病気を引き起こすのみでなく、遺伝子の誤操作が多くなるため、がん細胞が最も増殖すると言われています。
子供の低体温化が深刻
低体温の方には女性が多いのですが、最近、子供や男性にも36度未満の人が増えつつあります。特に、子供の低体温化は深刻なのです。小学生全学年を対象に、朝起きた時の平熱体温をアンケート調査した結果、36度未満の子供は約40%もいたそうです。体温が1度下がっただけで、免疫力は40%低下し、基礎代謝が12%低下するとも言われています。つまり、病気になり易く、むくみ易くて、肥満が増える傾向にあります。この原因として、
自力低体温解消法
この質問は件数が多いので、まとめて回答いたします。
脳脊髄液とは
脳脊髄液は脳室の脈絡叢(みゃくらくそう)で血液から造り出される無色の液体です。中枢神経や末梢神経の新陳代謝やホルモンの運搬をし、脳を衝撃から守っています。脳脊髄液は硬膜と脊髄の隙間を流れて、脳から仙骨のまでの間を循環しています。循環させるポンプ役は、背骨や骨盤の動きと脳ー仙骨呼吸です。
自然治癒力を得るには
整体では自然治癒力の根源は脳脊髄液の正常な循環にあると考えております。整体の目的は、脳脊髄液や神経伝達の流れを阻害していると考えられる背骨や骨盤の歪みを手技によって矯正し、脳中枢神経や末梢神経の神経機能を正常化して、その人が持っている自然治癒力を最大限に引き出すとともに、病気予防ということを重視しています。
朝しっかり食べ、夜軽くすます、毎日運動する、食べる量を減らすなど、いろいろ試しましたが体重は一時的に減っても、しばらくすると逆に増える時もあります。体重減を維持する方法はありますか。
(45才 男性)
ダイエットに関して勘違いがあるようです。朝は、前夜食べたカロリーがほとんど残っているので、少量でよいのです。夜は一日のストレスを取るために、楽しく、和食であればしっかり食べます。少量ですと空腹のため夜食をする破目になり、目的は達成できません。運動して痩せるには、かなり激しい運動が必要になり、継続することに問題が生じます。食べる量を少しぐらい減らしても痩せないし、食べたい時に我慢するとストレスのため、リバウンドの原因になります。私どもは肥満の原因を大きく三つに絞っています。
詳しくはダイエットセミナーで。
幼児期から鼻づまりの症状があります。季節性はなく、通年で起きていて、温度変化に敏感です。睡眠不足ぎみで、何事にも集中できないので何とかしたい。
(中二 男性)
鼻づまりの原因は、風邪などの感染症、アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎、鼻腔構造問題、異物、薬剤性などがありますが、複数の原因が重なって起きることが多いようです。解消法としては
手足の冷えに加えて、お腹や腰などもつめたくなり、むくみ、爪の変形、肌荒れの症状も出ています。肩こりや頭痛は頻繁に起こっています。全体的な体調の崩れからか、不眠症と生理不順に悩んでいます。根本的な改善法があるのでしょうか。
(43才 主婦)
根本的に治すには、東洋医学で言う「氣血水の異常」として捉えますと網羅出来るでしょう。原因としては下記の4つが考えられます。
●氣虚
いわゆる氣のエネルギー不足で熱を生み出す力が弱まり、色白で疲れやすい特徴があります。足の筋肉や心臓のポンプ力が弱く、低血圧で運動不足の方に多い傾向です。冷房はやめて、体を内側から温める生姜、ニンニクなど陽性食品をとるよう心がけましょう。
●瘀血
ドロドロ血のことです。血行不良のため、手足の毛細血管に血が流れにくくなります。ストレスが原因の一つで、整体や陽性食品の摂取を心がけましょう。
●血虚
貧血に相当します。血が不足し、末端の血管に届かない状態です。動脈硬化や低血圧も原因です。いろいろな栄養素が足りない可能性があります。
●氣逆
顔や上半身がのぼせたり、熱ったりします。ストレスによる自律神経異常やホルモンアンバランスが原因です。ぬるめでゆっくりとした入浴をお勧めします。
●水毒
水分代謝異常や胃腸機能低下による水分過多で体が冷える状態です。利尿効果のある食品の摂取が必要です。
以上の原因に共通な改善法
氣功または呼吸法。
長年、坐骨神経痛で通院していますが、薬に頼るのを止め、根本的に治したいと思っております。可能でしょうか。
(20代 男性)
もちろん可能です。ただし、おしり、太もも、ふくらはぎ、足の裏などのシビレや痛みを感じる所だけを施術するのではなく、身体全体を施術していくことが重要です。坐骨神経が何らかの原因で圧迫されると痛みがでてきます。一つは冷えで、寒い時、季節の変わり目、冷房、シップが原因となります。もう一つは太もも横の腸脛靭帯の攣縮で、長時間の同じ姿勢やストレスが原因と思われます。
詳しくは受付まで。
耳鳴りがあるので、専門病院に通ったのですが、治らないまま20年経ちました。医学界で論じられてきた原因以外の原因があるのではないかと思うのですが。
(73才 主婦)
耳鳴りの病因として分かっているものには、外耳疾患、中耳疾患、耳硬化症、内耳疾患、後迷路性・中枢性障害、高血圧・低血圧・貧血・動脈硬化症・甲状腺機能亢進症などの全身性疾患があります。病院で上記の検査を行って、異常がなかったと仮定して話を進めます。私共に来院する方は、病院で改善されなかった方が大半ですので、療術的見地からの施術例を挙げます。
不眠を克服したい
不眠症には、心身の病的原因がありますが、意外に多いのが、下記に羅列した常識の誤り、基本的な事に対する勘違い、生理機能の誤解などです。
突然、動悸と発汗があり、息苦しくなって緊急入院したことがあります。その後、何度か同じような発作が起こりますが、その都度、短時間に落ち着いて退院しています。予期しないパニック発作に恐怖を感じています。なにか予防法はないでしょうか。
(30代男性)
薬物療法は根本療法ではありませんが、苦しい症状を抑えてくれるので、最初は必要であるという意見が多いようです。発作の原因は、脳内神経伝達物質のセロトニンの不足と言われているので、セロトニンの分泌を増加することが根本療法となります。
●発作の緊急対策としては
長年、降圧剤を飲んでいると脳梗塞やがんの危険性が高くなるという雑誌記事を見ました。本当ですか?
(66才 主婦)
例えば、脳の血流障害、末梢の循環障害による冷えや低体温、ふらつき、認知症などです。確かに、血圧を下げれば、「出血性」の脳出血は減ってきているようですが、「虚血性」の脳梗塞は増えている事実があるようです。『 ドクターズルール425 』( クリフトン・K・ミーダー編、福井次矢訳、南江堂 )という医師のための心得を書いた本の中で、薬について、
とあります。詳しくは、
『 ”健康常識”はウソだらけ 』( 順天堂大医学部教授 奥村康 )を参照してください。
2週間以上便がでていません。運動してもヨーグルトを飲んでも効果がありません。改善方法を教えてください。
(30代 女性)
便秘のタイプを分けますと
3. 4. 5.について回答いたします。
まず、野採中心の食事にして、水分を十分に取ることです。後は運動をすること。便秘解消の「お茶」も有効です。例えば、ルイボス茶、ハブ茶、アジアンスリムティーなどが手ごろに使用可能ですが、センナ茶は激しい腹痛を伴うことがありますので、便秘が一旦解消したら、中止してください。私が最も推薦しているのは、副交感神経の機能向上です。
消化器の作用は全て副交感神経が司っています。腸の蠕動運動向上の他に、免疫力向上、ストレス解消、血流増加、筋力向上、血圧安定などの効果があります。整体の施術が確実なのですが、朝昼晩、自分で5分間の腹式呼吸をしても効果があります。
アメリカンフットボールの練習中でも強烈な頭痛に襲われ、立っていられなくなって、その場にうずくまるほどです。三か所の病院で検査したのですが、異常は見つかりませんでした。検査では発見出来ない程の難病なのでしょうか。
(20代 男性)
脳腫瘍が存在すると、頭蓋内圧力が上がり、頭痛、おう吐、痙攣などが生じますが、病院で検査したのですから、その原因は考えなくて良いでしょう。次に考えられるのは後頭部の血管のつまりです。これは、大抵の頭痛の原因になっているのですが、どちらかというと、慢性的な片頭痛や頭重に近いものです。強烈な激しい痛みを伴う事はないでしょう。
もう一つの原因は、気功やヨガの訓練中に強い頭痛に見舞われることがあります。いわゆる、氣が頭部に上がって降りられない状態です。これは、精神異常を招くこともあるので、指導者は充分注意して訓練させなければなりません。AMI(経絡臓器機能測定器)という気の測定器があります。これで検査したところ、一目瞭然、頭部に関係する経絡の電流が異常に高く、頭部の氣が集中して亢進していました。
手技で施術したほかに、本人にも気を下げる気功訓練を毎日実施してもらったところ、四日間で症状がなくなりました。
冷え性のためか不眠が続き、昼間でも息切れがして、胸がザワザワする感じです。飲みこみずらいだけでなく、食欲もありません。病院で自律神経失調症と診断されましたが、薬だけの治療は不安です。
(40代 女性)
動悸やめまい、憂鬱感などの自覚症状があるので、病院で検査しても「異常なし」というケースがこれに相当します。症状は人によって様々で、広範囲に現れたり、出たり消えたり、非常に不安定な症状です。京大、中谷義雄医博は経絡と自律神経、特に交感神経との関係を探求し、「良導絡自律神経興奮性測定システム」を確立しました。このシステムを私共も採用しています。
身体の何処の自律神経が興奮しているか、アンバランスなのはどの部位かが分かるので、経絡に応じて施術すれば、かなり的確に改善が見られます。例えば、上半身の交感神経興奮は不眠症、感情不安、息切れ、胸のザワザワ感、めまい、耳鳴り、手のシビレなどを生じます。また、副交感神経の低下は、食欲不振、胃もたれ、便秘、下痢、ドライアイ、口の乾き、飲みこみ悪さなどを招きます。
いずれも、自律神経のアンバランスは筋肉の緊張と関連があります。改善法はストレス対策が中心で、心身及び環境面から広く考慮して行うべきです。具体的には、当プラザでは自律訓練法、整体、ストレッチ、アロマテラピーなどを行っています。また、個人が並行して行う改善法として、プラス思考、食事、睡眠、運動などのライフスタイルの見直しがあり、それに対するかなり詳細なアドバイスをさせていただきます。
うつ病と診断され、抗うつ薬を飲んでいますが、目まいとふら付きのため一人で外出できません。薬を止めたいのですが。
(30代女性)
うつ病患者が100万人を超え、この10年間で2.4倍に急増しています。一方、新規抗うつ薬の販売高と患者数が比例していることから、安易な診断や処方を見直す動きも出つつあります。一般的に、抗うつ薬を飲むと、交感神経の緊張が促進され、アドレナリンが分泌します。アドレナリンは血管を収縮して血流障害を起こしたり、緊張させたりします。
さらに血液中の顆粒球が増加し、崩壊する時に多量の活性酸素を放出して組織を破壊する方向に働きます。これに対して、米国の精神医学会ではハーブの一種であるセントジョーンズワートに切り替えて、効果が出ている場合もあるようです。うつ病患者を触診していて、気がついたことがあります。それは精神的ストレスが体の一部に緊張、硬縮症状を残し、抗うつ薬によって、それがなお助長されているようなのです。
しかも緊張硬縮している部位は、個人的に多少の差はありますが、ほとんどの人は同じ部位でした。そこで、硬縮部位を手技で徹底的に解したところ、一回の施術で、顔色が良くなり、目に輝きが観察された例が多く見られました。驚いたことに、1~2回で結果が出ますから、まず、整体的施術を優先的に行うことが重要です。結果が良ければカウンセリングに移行します。後は薬の量を徐々に減らしていけば、薬なしの回復も可能です。
長年、喘息で悩んでいます。薬は飲んでいるのですが、薬の効かない喘息があるのでしょうか。
(40代主婦)
あります。薬の効かない方やステロイド系の薬を飲みたくない方は意外に多いようです。
[喘息ではない場合]
蓄膿のため、鼻汁が喉に降りてきて、せき込む人が多いものです。また、大胸筋が何らかの理由で硬縮し、呼吸がスムースに出来ないので息苦しくなり、喘息と勘違いする場合もあります。この時、ほとんどの人は咳が出ません。一番多いのが咳喘息と言われている症状ではないでしょうか。咳喘息はゼーゼー、ヒューヒューしたり、呼吸困難が無く、咳だけが続きます。原因は風邪をひいた後の肺に粘着した異物、大気汚染物質、煙草、防虫剤などです。マスクをして寝ると効果があります。
[喘息の場合]
喘息の症状は、軽い息切れから意識を失うほどの呼吸困難なものまで様々です。明確な原因は未だ判っていないのですが、主な要因はアレルゲン、ウィルス、排ガス、煙草などです。私が最も重視しているのが精神的ストレスによるものです。ストレスにより気管支が粘膜によりむくんだり、瘀血が溜まると喘息症状がでます。この場合、東洋医学が威力を発揮します。
職業上、股関節を使用することが多く、現在痛みのため仕事を休んでいます。人工関節の手術を薦められていますが、入院とリハビリ期間を考えると手術は出来ません。なにか良い施術方法はありませんか。
(30代ドラマー)
股関節の痛みは外傷などにより、関節の形状が変わったり、リウマチにより軟骨が減ったりした場合、生じますが、血管の障害によっても痛みが生じます。いずれの原因の共通点は、股関節部分で必ず左右の大腿骨の開き方に違いがでているもので、外側に向かって開いている方の足が長くなります。長い方の足の骨盤(寛骨)は上方に上がり、背骨を湾曲させる結果、脊髄神経を圧迫して痛みが出ます。低温のプールで泳いだり、痛みを我慢してトレーニングしたりしないで、まず、股関節変異を矯正してください。それでも痛みが取れない場合は、股関節上を通過している経絡の問題として施術します。
庭仕事をしてから、右肩が痛くて、腕を前からも横からも真上に上がりません。三か月通院していますが、あまりよくならず、全治に一年はかかると言われました。早く治る方法はありませんか。
(60代 男性)
五十肩は肩から腕にかけて痛むのが特徴です。左右の肩に同時に発症することは少なく、ほとんどどちらか一方の肩に起こります。治るまでの期間は、痛みが起こってから、長い人で一年ぐらい。また、本人が治ったつもりでも、詳しく検査すると、腕の動きが完全には正常化していないという場合もあります。 直接の原因は肩関節の周囲筋の炎症と言われていますが、私が触診した限り、全身疲労が根本原因と考えています。したがって、肩関節のみ施術しても完全に治らず、首、肩、腕、背筋、内転筋などの筋肉硬結の施術が必要です。また、上図のように、アイロンを前後に振って脱力することが早期改善に効果があります。