私は、自分自身の作品が演奏される『空間』を、たいへん重要視しています。空間自体が、響きに非常に大きな影響力を持つからなのです。空間を振動させ、空間そのものから、光を引き出す。その刺激剤として、音楽がある。音楽から生まれる光を聴く。そうした感覚が、たとえではなく、実際に体感できるような数少ない場所があります。それが与野健康プラザなのです。この施設の内部空間自体が、エネルギー的にみると非常に良好な『楽器』となっています。
その空間としての『楽器』を響かせると、びっくりするほど、豊穣な響きが発生するのです。耳に聴こえる音だけではない、何かが音に乗るからだと思います。7月1日に、そうした他では得られない響きの体験を、お試しということで、40名の方にご提供したところ、クチコミでウワサが広まり、9月2日、与野健康プラザに、127名のお客様が駆けつけるところとなりました。そして、通常のコンサートホールや、家庭での音楽鑑賞では得られない、感慨深いご体験を手に、みなさん、帰られていきました。場の力は、響きに強烈な作用を及ぼします。