健康情報は旬な記事を抜粋し、エッセイは、館長が独自の視点で書き上げたものです。
これを読んで頂ければ、与野健康プラザがどういう施設か、ご理解頂けると思います。

健康情報

脂質を減らしても肥満や糖尿病は増える  2014.11

脂質と聞くと脂肪とか油ものが頭に浮かび「体に悪い」というイメージが強くでます。過去の常識として、日本でも欧米でも心臓病、糖尿病、肥満・メタボリックシンドローム、ガンなどの原因は脂質が犯人とされてきました。ところが、米国で5万人弱の閉経女性を対象に、平均8年間にわたって追跡調査した結果、脂質比率20%を強力に指導したグループは、心臟疾患、乳がん、大腸がんリスクが低下しなかったことがアメリカ医学会雑誌2006年2月8日号で報告されました。

つまり、野菜タップリで脂質を減らした、いわゆる「ヘルシー食」でも、実はヘルシーでもなんでも無かったのです。巨額のお金と多大な時間を投入した第一級の疫学研究で、従来ヘルシーと信じられてきた「低脂質食」が全く無意味と証明されたのですから驚きです。米国の主要栄養素の摂取傾向を調べてみると、総脂肪由来キロカロリーの占める割合は1971年が約37%で2000年には約33%と減少しているにも関わらず、成人の肥満率は1971年が約15%で2000年には約31%と倍増しています。

また、米国の糖尿病も、1995年の患者数は800万人なのに2005年度の糖尿病患者数は2080万人になっていて、脂質の摂取率が減少しているのに糖尿病は10年間で約2.6倍と激増しています。これまで言われて来たように、脂質が肥満や糖尿病の原因であれば、摂取率が下がれば肥満率も糖尿病の有病率も下がるはずなのにこの有様です。どうして肥満・糖尿病が増えたのでしょう。

糖質の摂取比率が1971年で42.4%、2000年で49.0%と6.6%の増加となっているということは、糖質の摂取が6.6%増えただけで肥満率が倍増、糖尿病有病率が2.5倍増になったということですから、「脂肪」は関係なく、糖質の過剰摂取こそが肥満を含め生活習慣病の真犯人だったことがわかります。脂質はホルモンや細胞膜の原料となる大切な栄養素です。どうやらいたずらに脂質を避けることは無駄のようですね。

二日酔い

お酒を飲む人なら経験したことがある人は多いと思いますが、つい酒を飲みすぎてしまうと、翌日は激しい頭痛に襲われたり、吐き気がしたり、胸のむかつきがあったり、なんともいえない不快な症状に襲われることがあります。「酔っ払う」とは、血液中のアルコール濃度が高くなっている状態で、アルコールを飲む早さが、それを分解する速さを上回ることで起こります。

自分の代謝能力以上にアルコールを摂取することで引き起こされる症状で、脳が麻痺した状態です。酸素不足とアセトアルデヒド脱水酵素の代謝能力ではまかないきれないほどのアルコールを摂取するから二日酔いになってしまうのです。アセトアルデヒドという物質は毒性が非常に強く、その毒性によって二日酔いが引き起こされます。アルコールが分解される時には、体内でアルコール脱水素酵素と大量の酸素によってアセトアルデヒドに分解されます。そのため体内の酸素と酵素が不足すると、アルコールの分解を遅らせてしまいます。

さらにアセトアルデヒドは、アルデヒド脱水素酵素により無害な酢酸へと分解され、最終的には水と二酸化炭素(炭酸ガス)に分解されます。そして体外へ排出されるのです。この時にも酸素と酵素が必要です。しかし、酸欠の状態では、アセトアルデヒドが体内に留まってしまい頭痛や吐き気、めまいなどの不快感を引き起こすのです。ゼオライトを飲むと、このアセトアルデヒドを引き寄せて体外に出してくれるので、翌朝はすっきり、二日酔いは起きません。

欠点と言えばお酒にめっぽう強くなってしまうことです。いくら飲んでも酔わないのです。お酒好きな方にとっては、あの酔った快感がたまらないのでしょうが、ゼオライトを飲んでいる限り酔わないので少し淋しいでしょう。でも健康を優先するならアセトアルデヒドによるダメージを止めてくれるので肝臓にはとてもいいです。

健康情報

健康に関わる常識の間違い  2014.9

常識1 マーガリンはバターより健康に良い
マーガリンは植物油に水素を添加したもので、トランス脂肪酸が含まれています。トランス脂肪酸は動脈硬化、心筋梗塞、がん、心臓疾患、喘息などの原因になります。

常識2 高血圧には減塩が良い
塩分の摂りすぎで高血圧になる人は、高血圧患者の1~2%。9割の原因は特定できません。減塩指導を始めてから40年、患者は3,000万人で減っていません。健康人なら、不要な塩分は尿とともに排出されます。塩は、尿をつくる際や、筋肉の収縮補助、胃液の成分となって働きます。塩は生存に不可欠なもので、過度の減塩は健康を害します。

常識3 コレステロール悪玉説
コレステロールは男性ホルモン、女性ホルモン、ビタミンDなどの材料であり、カルシウムの吸収を助ける働きがあり、生存に欠かせないものです。体内のコレステロールの8割は肝臓で作られ、食品から摂取されるのは2割程度。悪玉コレステロールとは肝臓でつくられたコレステロールの運び屋、血管は道路、活性酸素がテロリストに相当します。攻撃に合うと、運んでいるコレストロールを血液中にばら撒き、それが長く続くと動脈硬化が起こるので悪玉と呼ばれるゆえんです。悪は活性酸素です。

常識4 カルシウムは牛乳で
牛乳に含まれるカルシウムは干しエビの70分の1、煮干しの20分の1、ひじきの14分の1で決して多くはありません。牛乳は乳頭を含んでいます。人は誰でも生まれつき乳頭を分解するラクターゼを持っています。しかし、哺乳期を過ぎるとラクターゼがなくなり、牛乳を飲みすぎると下痢を起こします。当然体内のカルシウムも流出しますから、かえってカルシウム不足の危険が高まります。

常識5 野菜ジュースは必ず人参を入れよう
人参にはアスコルビナーゼという酵素が含まれています。この酵素はビタミンCを破壊するということがわかってきました。ビタミンCが豊富な食品も、アスコルビナーゼを含む野菜や果物と一緒にミキサーにかけたり、すりおろしたりすると、ビタミンCは著しく破壊されてしまいます。

常識6 肥満、糖尿病にはカロリー制限が良い
脂質は糖質に比べて、カロリーが高いため、脂質の摂取を控えれば良いとされてきました。そこで、アメリカでは国を挙げて脂肪摂取制限が行われました。その結果、30年後の肥満率は2倍以上に増えてしまいました。カロリー制限をしても痩せるどころか、逆に肥満、高血糖になってしまったのです。太る原因は、脂質よりも糖質なのです。脂肪摂取量やカロリーを制限しても、糖質を多く摂っていれば太ってしまうのです。

常識7 タンパク質は約50%が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる。
1997年版の米国糖尿病学会では上記の記載がありましたが、2004年版では削除されていて、糖質は100%血糖に変わり、タンパク質・脂質は血糖に変わらないと記載されています。

常識8 風邪の時は入浴してはいけない
ウィルスを退治するのは白血球で、体温が高いときのほうがたくさんつくられます。発熱にはウィルスの活動を抑える効果があります。したがって風邪をひいたときに体を温めるのは、有効な治療になります。熱が出るとゾクゾクと悪寒が走ったり、震えるほどの寒さを感じたりしますが、これは、体を温めてくれというサインです。

常識9 傷は消毒するもの
傷の手当といえば、バイキンが入って化膿しないためにすぐに消毒するのが常識になっています。しかし、消毒液は化膿菌のみならず体にとって有益な皮膚の常在菌も殺菌してしまい、傷口を修復しようとする免疫細胞を破壊します。傷口のジュクジュクが化膿したと誤解する人がいますが、この傷口から分泌された体液の中には傷を治すための多くの成分が含まれています。ガーゼはこの浸出液を吸って患部を乾燥させ、交換するたびに再生した皮膚をはがして細胞修復を妨げてしまいます。

常識10 血圧130以上は降圧剤を飲め
高血圧の基準値は、見直しがあるたびにどんどん下がってきて、現在は130以上が高血圧となっています。正常血圧の数字は20~30代の若い人を基準にしています。年を取れば血管は弾力がなくなり、血圧が少しずつ上がっていくのは当然です。最高血圧が150以下であれば問題ないという医師が増えてきました。むしろ血管の柔らかさが大きく反映している最低血圧に注目すべきで、下が100~110以上ある場合は気をつけたほうがいいのです。

常識11 漢方薬に副作用はない
「漢方薬は自然のものだから副作用がない」と信じている人が少なくないようです。しかし、漢方薬も薬である以上、必ず副作用があります。例えば、甘草には高血圧や手足の麻痺などを引き起こす成分のあることが確認されています。また、肝炎の治療として西洋薬と小柴胡湯を併用すると肺炎の起こるケースがあります。 その他は参考文献「薬の常識はウソだらけ」117頁を参照。

常識12 痛みや腫れには湿布が良い
ケガをしたところを冷やすことは、痛みや腫れを抑えるという意味では、確かに効果的ですが、痛みがおさまった、腫れが引いた、ということが治ったということにはなりません。冷やすことは、体の持っている自己修復能力、自然治癒力の発現を妨害し、治るのを遅らせます。炎症は体の防衛反応です。冷やすということは防衛力を低下させ、自然治癒力をさまたげます。基本的な考え方としては、自然治癒力を最大限発揮できる環境をつくることです。私どもは保温することをお勧めしています。

常識13 ウツは心の弱い人の病気
度を越えて心が疲れてしまえば、精神に不具合が起こります。その代表とも言うべきなのが「うつ」。過去に例を見ないほどストレスが多様化した現代では、誰もがうつ病になる可能性を抱えています。うつ病は心の風邪。精神の強さとは全く関係なく起こります。

常識14 扁桃腺と盲腸は切除しても問題なし
中学生くらいになるまで、扁桃腺は体内へ侵入しようとする病原体から体を防御する免疫の役割を持っています。その間に体のほぼ全ての免疫機能が発達完了します。胎児から11才までの間、成長に欠かせない各種の免疫細胞を盲腸内で作り出されています。つまり、成長期の体において免疫機能を高めることが盲腸の役割となっています。

[参考文献]
『医学常識はウソだらけ』三石巌,祥伝社
『健康常識はウソだらけ』奥村康,ワック
『間違いだらけの健康常識』米山公啓,永岡書店
『薬の常識はウソだらけ』三好基晴,廣済堂
『健康になりたければ糖質をやめなさい!』福田一典,彩図社

健康情報

ふくらはぎの硬結はプロにおまかせ下さい  2014.8

ふくらはぎは第二の心臓と言われているように、大量の血液が常時たまった状態になっています。しかも、ふくらはぎは常に体の下側にありますので、大抵の場合、流れが滞りがちになっています。女性にみられる冷え性なども、下肢、特にふくらはぎに溜まった血液の戻りが悪くなっているためなのです。最近、健康本『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』が、すごい売れ行きだそうです。

一日5分ふくらはぎを揉むだけで血流が良くなり、効果は抜群と述べています。しかし、実際は人様々で、筋肉が固くてマッサージしても、ビクともしないふくらはぎ、揉まれるとたまらなく痛みの発生するふくらはぎ、ふくらはぎが柔軟になったのですが、その上の大腿部がほぐれないために、全身に血液が回りにくいなど、書いてあるほどの効果を得られなかった人もたくさんいます。ふくらはぎの柔軟化は大腿部と同時に行わなくてはなりません。一日の仕事で疲れてしまい、帰宅してからのマッサージはかなりの努力が必要です。

プロがほぐすとすれば、揉みません。揉む以上の効果のある方法を採用しているはずです。期待される効果は血圧改善による心臓や腎臓の負担軽減、酸素と栄養が全身に行き渡ることによるデトックス効果、基礎代謝が高まってのダイエット効果、細胞が若返るアンチエイジング効果など広範囲に及びます。

さいたま市 ふくらはぎの硬結

がん予防・PH療法

正常細胞が、酸素を使ってブドウ糖を燃やしてエネルギーを生み出すように、がん細胞もブドウ糖を必死になって取り込み、エネルギーを作ろうとします。ただし、がん細胞の取り込み方は正常細胞に比べて異常な貪欲さで積極的に取り込もうとします。しかも、酸素があっても酸素を無視してブドウ糖から乳酸を作り出す「乳酸発酵」と同じやり方で行うので、がん細胞が活発化してくると多くの乳酸が体内に残るようになります。このようながん細胞の特性を利用して開発されたものがPET(ペット)と呼ばれる検査法です。

オットー・ワールブルク

このことは、すでに今から90年以上前にドイツのノーベル生理学・医学賞を受賞したオットー・ワールブルグ博士(写真)によって発見され、報告されています。しかし、現代医学は、このような輝かしい発見を闇に葬り、利益のある抗がん剤、手術、放射線といういわゆる三大がん治療を確立して、今まで一心不乱に突っ走ってきました。

その結果はお分かりのように累々たる死者を生んできたのです。今日でも、三大療法に難くなまでに固執して、病院では日々多くの尊いがん患者の命が奪われ続けています。いつになったらこのような効果のない治療法から脱却できるのでしょう。博士はまたもう一つの重大な発見をしています。それはがん細胞が活発にエネルギーを作り出すときはpH(ペーハー)が酸性に傾くときで、弱アルカリ性の時は活動を全く休止してしまうことです。

人の血液の理想的なPHは7.35~7.45といわれていますが、このような状態ではがん細胞はエネルギーを作り出すことができません。発酵という形で盛んにエネルギーを生み出すにはpHがもっと酸性になっていなければならないのです。なぜこのことに着目して、資金を投じて有効で安全ながん治療法を研究しないのでしょうか。ゼオライトはデトックスだけでなく、pHの正常化を促進する大きな特性がありますので、日々の生活の中に取り入れれば、がん対策、がん予防の大きな助けになります。

がん予防・ケトン体療法

がんを予防したり、やっつけたりするために注目されている「ケトン体療法」という聞きなれない治療法があります。簡単に言えば糖質制限です。誰もが知っている三大栄養素は炭水化物とタンパク質と脂質(脂肪)ですが、この3つの中で無くても生きてゆけるのが炭水化物の中に含まれる糖質です。白米、小麦、砂糖などは代表的な糖質食品です。さして重要ではないのに三大栄養素の一つに祭り上げられている炭水化物には食物繊維と糖質がありますが、むしろ糖質を除いた食物繊維だけを三大栄養素の一つに入れたほうが正解だと思います。

というのは人が生きてゆくうえでエネルギーが絶対に必要ですが、ブドウ糖のような糖質が体からなくなりかけても、代わりに脂肪からできる脂肪酸が分解して作られる「ケトン体」という物質がエネルギーを生んでくれます。大事なのは正常な細胞がこの「ケトン体」をエネルギー源として活用できるのですが、がん細胞にはできないということです。さらに良いことに「ケトン体」にはがん細胞が増殖しないように働く力もあります。できるだけ糖質を摂らないようにすることががんの発生や増殖の力を抑えてくれて、がんを兵糧攻めして予防・改善に大きな効果を発揮します。

さいたま市 ケトン体療法

エッセイ

マイナスイオンの働きを見直そう  2014.7

私達の体は60~70%が液体で成り立っており、電解質が13%、タンパク質が20%、脂肪は1.4%などで構成されているといわれています。血液は電気が流れやすく、電気伝導度が大きい導体です。人間の体には大量の血液があり、胃や腸で吸収された栄養素や肺での酸素を心臓のポンプ作用により、大小さまざまな動静脈血管を通過しながら、体全体に流しています。体にはプラスイオンとマイナスイオンという二つの種類のイオンが共存し、有機的に生命活動を維持するいろいろな機能を安定させるように調整しています。

イオンの体に及ぼす影響についてドイツのザールラント大学のアルトマン教授が10年間研究した結果「人体の血液中にプラスイオンが多いと細胞の新陳代謝が低下し、不健康の原因になり、マイナスイオンが多いと新陳代謝が活発化して健康になる」と報告しています。ゼオライトはマイナスイオンで、血流にのって体の隅々まで運ばれます。以下は㈱医療タイムス社の報告です。

さいたま市 マイナスイオンの働き 01
さいたま市 マイナスイオンの働き 02

健康情報

人間ドック学会が提案する新基準値  2014.5

人間ドック学会などが作る専門委員会は、現在の基準より緩い新たな基準値を発表しました。国内で人間ドックを受けた人の値を調べたところ、血圧やコレステロールの値がこれまでの基準より高くても「健康」だったことがやっとわかったからだそうです。気がつくのがだいぶ遅すぎましたが、学会は新基準を6月に正式に決め、来年4月から運用する予定です。従来は130未満を「異常なし」としていた収縮期血圧は147でも健康だったのです。

肥満度をみる「BMI」も、25以上は肥満とされていましたが、男性で「18.5~27.7」、女性は「16.8~26.1」の範囲におさまれば健康だったことがわかったのです。150未満が良いとされてきた男性の中性脂肪は198以下に。120未満が良いとされてきたLDLコレステロールは、男性178以下、女性は年齢を3段階に分け、高齢女性で190以下となりました。糖尿病など病気を持つ人には適用されません。

人間ドック新基準値

エッセイ

440Hzは悪か?( 作曲家:今 雅人 )  2014.5

440ヘルツという音が、NHKの時報に使われ始めたのは1933年のことです。プップップッ・ポーンという、最初の低い方の3つの音がそれです。この440ヘルツの音は、人間が好む音だと言われてきましたが、それを証明したのが、日本の「ロケット工学の父」と言われる糸川英夫さんでした。

さいたま市 440ヘルツは悪か バイオリン

糸川さんは音響工学的な見地からヴァイオリンを作ることになり、古今東西のヴァイオリン曲を調べ、一番使われる音を調べました。その音が良く鳴る楽器が良いヴァイオリンだという単純な理由からです。

その結果、もっともよく使われるのは、たった4つの音に集中していることが判明しました。それは440ヘルツ、そして、そこに最もよく溶け合う3つの倍音だったのです。

さいたま市 440ヘルツ 鳴き声

ところで、人間が一番最初に発する「オギャー」の産声は、どこでも、誰でも、いつの時代でも、不思議なことに440ヘルツ付近の音なのです。酸っぱいものを連想すると、身体が自然に反応し、唾液が出てくるように、元気一杯だった頃のイメージは、心身に、元気だったときの状態に戻ろうとの良好な刺激を与えます。

「オギャー」の産声は、その種の刺激となるのです。なぜなら、産声には「死にたくない、生きたい」という、生命体のもっている根源的ともいえる命の叫びが込められているからなのです。

この思いが自分自身の発した産声の音とともに、心の奥深い部分に記憶されているのです。産声の音(440ヘルツの音)に触れるたびに、心の奥深くに打ち込まれている生を希求する思いが刺激され、心身が影響を受けます。産声の音は、人間に癒しを与える音と、古くから言われてきましたが、このような心理学的な理由があります。その意味で、産声は消耗した心身に生命活力を呼び戻すきっかけとなる音、まさに、人間を、ガソリンを満タンにした新車のような、純粋無垢なエネルギーあふれる初期状態にもどす、いわば、リセット音だということもできるのです。

そのために人類は、糸川さんが証明したように、産声の音(440ヘルツ)に引き寄せられてきたのでしょう。最近、440ヘルツは悪い音だという説が一人歩きしているそうです。なんでも、この音を聞くと気が狂うのだそうです。与野健康プラザで制作した「全脳エネルギー変換のための音楽」に440ヘルツが多用されているので、ご心配されている方もいらっしゃるようですが、まったく根拠のない話です。やや専門的になりますが、別原稿を与野健康プラザにお渡ししていますので、詳しく知りたい方はそちらをお求めください。

さいたま市 440ヘルツ nhk時報

しかし、それをお求めになるまでもなく、もしこのことが本当なら、NHKの440ヘルツの時報の歴史はもう少しで百年になりますが、それを聞き続けてきた日本人は全員、気が狂っているということになります。

また糸川さんが証明したように、精神状態をおかしくさせる音を人類が無意識のうちに求めてきたというのも変です。
だいたい、新生児が第一声で、自分自身を発狂させる音をわざわざ発するでしょうか。ちょっと考えるだけで、おかしな話だということがすぐわかります。

今 雅人(こん まさと)氏プロフィール

1966年青森県青森市生まれ。青森高校、学習院大学文学部心理学科卒業。世界の古代の音楽文化の中に眠る精神・哲学史の研究を続け現在に至る。目白大学、明治大学でその内容について各1年にわたって講義をおこなう。その内容を地元青森県で最大の発行部数を持つ新聞「東奥日報」紙上に1年にわたって連載をし大きな反響を得る。青森県音楽資料保存協会事務局長。作曲家。「全脳エネルギー変換のための音楽」の音楽担当。東京都在住。

エッセイ

空の巣症候群  2014.4

40代から60代によく見られる抑うつ症状を「空(から)の巣症候群」といいます。子育てが終わり、子どもが家を巣立っていったあたりから出てくる事が多いので、こう呼ばれています。燃え尽き症候群五月病うつなどとも似通ったものです。子どもが自立し、女性の場合夫が仕事で忙しくて構ってくれない、男性の場合定年退職してすることもなく、話し相手もいなくなってしまうことから起こりやすいといわれています。

さいたま市 空の巣症候群 01

精神的な空しさにさいなまれ、頭痛、倦怠感、孤独感、イライラなど、家のなかで抑うつ状態に悩まされるようになります。女性の場合、家庭のことや、子育てをとにかく熱心に頑張り、「良い妻」「良いママ」と言われていた人ほど、子供が自分の手から離れていくときの空虚感や孤独感は大きくなりがちで、「自分はもう用済みになった」「自分の人生は何だったのだろう……」などと悩み、落ち込んでしまいます。男性の場合、定年退職後意見を戦わせる人が急に周りからいなくなり、熱心に取り組む仕事もなくなったりして心にポカッと大きな穴が開いたような状態に陥りがちです。そんな症候群にかかったある女性が語っています。「大学生の息子が昨日から、一人暮らしを始めました。一人暮らしが決まってから準備するときは、気が張っていたのか淡々と用意できて、引っ越しもスムーズに出来たのに、いざ別れの時が来ると、もう辛くて辛くて、離れるのが辛くて仕方なかったです。

さいたま市 空の巣症候群02

帰りの車の中では、ぼーっとして夫から話しかけられても、頭の中はかわいい息子の事でいっぱい。私には、趣味もあり、友人も多く、仕事も充実しています。でも、しかし、私の1番の幸せは息子の幸せ、自分の事なんてどうでもいいのです。息子はそのままそこで住むのではなく、また帰って来ますがその日が長く待ち遠しくて仕方ありません。幸い彼女や友人も数人近くの町にいるので、息子自身はさみしさを感じていないのが救 いです。息子の部屋を見るたび、さみしさで胸がいたいです。

食事ものどを通りません。このさみしさはいつまで続くのでしょうか?」 そのような人にアドバイス。さみしくなるのは当たり前です。だから少しでもいやしてくれるペットを飼ってはいかがでしょうか。犬、猫、小鳥などなど。話し相手がいないと感じている方はインターネットでお友達にどんどんEメールを送ってみてはいかがでしょうか。ブログを開設したらどうでしょうか。スカイプで遠くに離れている人とお話しするようにしたらどうでしょうか。

市町村のボランティア活動を探して気に入ったものがあったら参加してみたらどうでしょうか。面白そうな映画やビデオをどんどん見てはいかがでしょうか。旅行に出かけて美味しいものをたくさん食べたらどうでしょうか。カラオケはどうでしょうか。気をつけることは何事も焦らず徐々に時間や労力をかけるようにしてみることです。そうすれば心の隙間をすこしずつ埋めてくれるようになります。

健康情報

新型栄養失調  2014.2

さいたま市 チョコレート

飽食の時代に、戦中戦後のような栄養失調の人など今どきいないでしょうと思いきや、調べてみると栄養失調の人がかなり増えているようです。お金がないわけでもなく、栄養に気を使い、3食きちんと食べている人はもちろんのこと誰でも栄養失調になってしまう危険性があるということです。今の時代、ちゃんと栄養がとれていない人がたくさんいるというのは不思議ですね。平成の栄養失調は体型や食欲では判断できず、「貧血」「脳出血」「肺炎」「骨折」など体のあちこちで怖い病気を引き起こして始めて分かるのです。調査の結果、ことごとく”同じ原因”で低栄養状態になっていたのです。

さいたま市 おにぎり

その謎を解くカギは血液中の「アルブミン」という成分です。3.5g/dl以下で栄養失調、3.8g/dl以下で栄養失調予備群に入ることになります。アルブミンとはタンパク質の一種で、血液を流れている血清タンパク質成分のおよそ6割を占めています。つまりこの新型栄養失調とは「タンパク質不足」のことなのです。タンパク質は体のさまざまな組織をつくる材料になります。タンパク質が不足するというのは、赤血球の材料が少ない→「貧血」血管を作る材料が少ない→「脳出血」免疫細胞を作る材料が少ない→「肺炎」「結核」筋肉を作る材料が少ない→「転倒」→「骨折」などなど様々な病気につながっていきます。

さいたま市 ラーメン

日本人が世界一の長寿国になれたのはタンパク質の充実にあったといわれています。戦後まもない頃まではごはん、みそ汁、漬け物、煮物、魚が中心の伝統的な日本食だったので十分なタンパク質が摂取できず、当時結核や肺炎、脳出血で亡くなる人が多かったのです。洋食が進むにつれ日本食に肉や卵などの洋食が加わって、必要なタンパク質がとれるようになったので、結核や肺炎・脳出血の死者は激減しました。

さいたま市 蕎麦

ある調査によると、70歳以上の5人に1人が「栄養が不足している」いわゆる栄養失調でした。栄養失調だった124人中、112人がひとり暮らしか、高齢者世帯でした。高齢者の孤食が「栄養失調」の危険を高くするのです。栄養失調になっているお年寄りのほとんどが以前家族と一緒に暮らしていた時は問題がなかったのですが、一人暮らしになると魚は食べても、肉や卵はほとんど食べなくなったりしていました。

さいたま市 ご飯

自分の好きな物しか食べなくなり、気がつかないうちにタンパク質不足になってしまったのです。長年メタボを気にして「肉は体に悪い」と信じてきた高齢者は、肉をすすんで食べようとしないのです。その代り、実によく糖質は大量に摂取しています。白米、白いパン、お菓子など高齢者だけでなく誰もが糖質の過剰摂取に陥っています。糖質をほどほどに抑えるようにして肉、卵などのたんぱく質を積極的に摂るようにすれば、血糖値も上がりにくくなるし、筋力低下や脳梗塞、認知症なども防げます。

エッセイ

病気は自らを癒す緊急手段  2014.2

常識やぶりの超健康革命」(松田麻美子著)によれば「病気とは健康な状態をとり戻すために、自ら引き起こしている現象」ととらえています。例えば、「風邪」と呼ばれる症状は、排泄されずに身体に滞留した毒素(老廃物や有害物質)を早急に排泄させるために、自ら引き起こす緊急手段と考えられます。つまり、身体の大掃除です。鼻水や咳、痰は、感染した細胞を洗い流したり、ウィルスを身体から取り除いたりする段階を体が行なっているというサインです。

熱は白血球細胞を活性化したり、脳からの免疫組織の活動戦力を掻き立てたりする強力な物質「インターフェロン」の分泌を高めるのに役立っています。こうした事実を知らないために、私たちは体が行なっている癒しに伴う症状を薬で抑えてしまいます。食欲がなくなり、熱や鼻水が出てきたら、薬など飲まず、動物たちのように体から送られてくる声に耳を傾けて、ゆっくり休むことです。

そうすれば体はビックリする程のスピードで健康をとり戻していくことでしょう。それでは現代医学ではどのような考え方になっているのでしょうか。風邪だといってすぐに抗ウィルス薬や抗生物質を処方します。かえって、私たちの体が自然治癒力を発揮して自分で治そうとしているのを抑制しているかのようです。その点デトックスによる効果は体内の毒素を追い出し、弱っていたり、暴走したりする免疫システムを調整し、自然治癒力を高めて病気を寄せ付けないように働いてくれます。副作用の不安が常に付きまとう薬と違って、真に心と体を癒してくれるよう作用してくれる気がします。

エッセイ

健康維持の4つの要素  2014.1

明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。今年はどんな年にしたいですか?あなた様にとって素晴らしい年になりますようお祈り申し上げます。さて、昨年発行しました第284号(平成25年7月1日)の4頁に緊急提言『自分の命は自分で守る』という記事を掲載させて頂きました。

この記事の4つの提言は、健康を維持するための基本的重要事項として、与野健康プラザでは今でも続行しています。そこで、要約して再度掲載したいと思います。がんを含め、生活習慣病から身を守る4つの要因としては、

第1は低体温を無くす事です。

低体温は、生活習慣、運動不足、摂取栄養の問題などが原因ですが、当館では各種の温熱療法を実施しています。

第2は低酸素状態から抜け出すことです。

低酸素状態は、仕事や家庭においてのストレス過剰によるものが多いので、ストレス低減に努力するとともに、呼吸法を日常習慣として取り入れる事が必要です。

第3は糖質の摂取制限をすることです。

糖質は三大重要栄養素の一つである炭水化物に含まれますが、重要どころか多量摂取に問題のあることが分かってきました。がん細胞に糖質を与えると、元気づき、どんどん分裂増殖してゆきます。糖質摂取過多の現代人の食生活によって、がんが猛威を振るうことは当然だと思います。糖質制限は肥満や糖尿病に効果があるだけでなく、認知症予防にもなると言われています。

第4は細胞のpHを弱アルカリ性に保つことです。

残念なことに現代社会では食べ物、公害、環境汚染、化学薬品、ストレスなど体内に酸性物質を作り出す格好の状況下に置かれています。がんが増殖に必要な環境はpHが酸性に傾いていることが突き止められています。

風水の効果を予測する

私たちを取り巻く動植物、鉱物、水、家、家具など、全てのものは命の有無にかかわらず氣を発しています。当然、それは私たちの生活環境や人体に影響します。良いものであれば手元に置いたり、保存できますし、自分にとって悪いものなら、遠ざかったり、取り除いたりできますので、致命的な大きな影響は受けません。一方、健康に最も影響するのが地の氣です。

土地の構成成分に毒性があったり、悪い地下水脈の影響は住人、特に寝室が問題範囲に存在している場合は注意が必要です。地の氣はダウジングで判定できます。ツキに関係するのが天の氣です。天の氣は年月と共に変遷し、変遷の法則の種類は、提唱した人の数だけあると言われています。気学や風水は古来から今だに伝承されています。特に、風水は氣を五つの種類に分類し、財運やツキを呼び込む占術として体系化されています。

「今、自分に運氣がツイていないのなら、自分にとって良い氣が流れる場所まで行き、ツキのある運氣を取って来てやろう」という考え方が「祐気取り」です。三国志の天才軍師、諸葛孔明が使用した祐気取りが有名な「奇門遁甲術」です。さて、祐気取り占術で教示された場所が、本当にツキを変えてくれるのだろうか?ある程度、確認することは可能です。

  1. 思い切り息を吸ってから、それをどのくらい長く吐き続けられるか(長いほど良い)。
  2. 現地で脈拍を数え、自宅との比較をする。
  3. 屈伸して柔軟性を確認する。
  4. 握りこぶしを作って、拳に力が入るかどうかを確認する。
  5. 腕立て伏せを何回できるか数える。

何か新しい事を始める前や交渉事、試験前にツキを持ってきたいですね。